日本通運は、引越し作業の見える化を狙って、実際の引越サービスの中で荷物と作業員に無線ICタグを張り付ける実証実験を5月4日に行う。新宿三井ビル(東京都新宿区)から東京ミッドタウン(東京都港区)へ引越しするネットワーク機器ベンダーのシスコと共同で実験する。搬送する段ボール箱などにICタグを張り付け、ゲート型アンテナで入出庫を検知する事例は国内初となる。

 あらかじめ取り決めておいた荷物の搬出/搬入時間の予定時刻と、ICタグで検知した時刻(実績値)を比較することで、作業員の人数などが妥当だったかを評価する。荷物ごとにICタグを張り付けることで、荷物の「数」だけの管理から個体レベルの追跡が可能になる。

 利用するICタグは、UHF帯を利用するGen 2対応製品。引越し対象の箱に張り付けるICタグや作業員が身に付けるICタグを合わせて約600枚を利用する。