USENは2007年4月25日、テレビ向けの有料動画配信サービス「ギャオネクスト」を6月に開始すると発表。同日、申し込みの受付を開始した。
ギャオネクストは、セットトップボックスを設置して、テレビで映画などの有料動画を見られるようにするサービス。配信するコンテンツは映画、アニメ、カラオケなどで、開始当初のコンテンツ数は5000~1万の見込みである。
USENは、すでに「ギャオプラス」という名前でGyaOの無料動画を視聴できるセットトップボックスを発売済み(関連記事)。ギャオネクストでは、そのセットトップボックスを利用してサービスを提供する。プログラムの選択や再生、早送り・巻き戻しなどすべての操作をリモコンで行える。配信する動画のビットレートは768kbps。「画質は地上アナログ並み」(USEN)と言う。開始当初、ハイビジョン画質の動画配信や、動画のダウンロードサービスは行わない。
セットトップボックスを購入する場合、初期費用が3150円、月額利用料が3900円。セットトップボックスをレンタルする場合は、初期費用が1万3650円、月額利用料が4950円。インターネット・サービス・プロバイダー(ISP)や回線事業者に関係なく申し込みが可能。
セットトップボックスを利用した有料動画配信はオン・デマンド・ティービーの「オンデマンドTV」などが先行している。ISPと回線事業者を限定しないことや、グループ会社のGAGA配給の映画を早めに提供することなどで差別化を図る。
USENがGyaOブランドを冠したサービスで有料動画配信に踏み切るのは今回が初めて。GyaOはすでに単月黒字化は達成しているものの、「(PC版の)GyaOのみで勝負するにはまだ時間がかかる」(USEN)状況。ギャオネクストで、広告収入以外の収益を見込む。USENは、無料動画配信サービスの会員を1414万人にまで伸ばしており、今回のギャオネクストでは「10万人の会員を目指す」(USEN)。