ヤフーの井上雅博社長
ヤフーの井上雅博社長
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 ヤフーは2007年4月24日,東京都内で記者会見を開き,2007年3月期(2006年4月1日~2007年3月31日)の決算を発表した。売上高は2125億円で前年比22.4%増,経常利益は1028億円で同28.7%増,純利益は579億円で同23.1%増だった。

 同時に,検索エンジン連動型広告事業を展開するオーバーチュアを子会社化すると発表した。現在,オーバーチュアは米Yahoo!の子会社だが,今後,ヤフーがオーバーチュアの全株式を取得する予定。

 07年3月期のヤフーの業績はいずれの事業セグメントでも好調だった。広告事業は「Flash」技術を使ったバナー広告などが順調に売れ,売上高は892億円。伸び率も前年比30.5%増で,これは国内のインターネット広告費全体の伸び率を上回る。

 「Yahoo!不動産」や「Yahoo!リクナビ」などのビジネスサービス事業も好調だった。特に,携帯電話経由の「Yahoo!ショッピング」の取扱高は前年比2.6倍となった。同事業の売上高は前年比36.4%増の482億円。

 パーソナルサービス事業は,「Yahoo!オークション」の落札システム利用料を3%から5%に値上げしたことなどが寄与し,売上高は前年比23.2%増の752億円となった。

 ヤフーの井上雅博社長は「今後はパソコンだけではなく,任天堂の『Wii』や日産のカーナビなどに向けてもサービスを提供していきたい」と記者会見の席で語った。