米EnterpriseDBは米国時間4月24日,企業向けリレーショナル・データベース管理システム(RDBMS)の最新版「EnterpriseDB Advanced Server 8.2」(ベータ版)を公開した。このソフトは,オープンソース・データベースのPostgreSQLをベースに開発したもので,最新版はOracleとの相互運用性を強化し,SQL Server,MySQL,Sybaseデータベースからの自動移行機能を搭載する。PostgreSQLの最新版(8.2)で追加された機能をすべて組み込んでいる。

 最大の特徴は,Oracleデータベース用APIである「Oracle Call Interface(OCI)」のサポートを追加したこと。そのため,Oracleデータベース向けアプリケーションのコードを全く変更することなく(もしくは多少の手直しだけで)稼動させることが可能になった。そのほか,SQL Server,MySQL,Sybaseデータベースを照会したり,これらデータベースのデータやスキーマの自動移行機能を備えている。PostgreSQL 8.2の最新機能だけでなく,米Sun Microsystemsの分析ツール「Dynamic Tracing(DTrace)」など各種デバッキング・ツールなどをサポートする。OLTP(オンライン・トランザクション処理)の性能は約20%向上したという。

 EnterpriseDBが同日公開したベータ版は,Linux版とWindows版を用意。EnterpriseDBのWebサイトからダウンロードできる。製品版の価格は,Basicサポート・プランが1プロセサあたり1500ドル,Premiumサポート・プランが同5000ドル。

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