フィンランドのNokiaは現地時間4月19日,2007年第1四半期の決算を発表した。それによると,売上高は98億5600万ユーロ(約134億2500万ドル)で,前年同期の95億700万ユーロ(約129億4600万ドル)から4%の増収。純利益は9億7900万ユーロ(約13億3300万ドル)で前年同期の10億4800万ユーロ(約14億28700万ドル)から7%の減益となった。

 部門別の売上高は,エンタープライズ・ソリューション部門が好調で,前年同期から75%増加して3億2600万ユーロ。マルチメディア部門も前年同期比28%増の22億5200万ユーロ。しかし,携帯電話機部門は55億8300万ユーロで,前年同期比5%減,ネットワーク部門は16億9700万ユーロで横ばいとなった。

 携帯電話機の販売台数は9110万台で,前年同期に比べると21%増だが,前期比では14%減。市場シェアは36%の見込みで前年同期に比べ1ポイント増,前期からは横ばい。

 携帯電話機の販売台数を地域別にみると,北米が480万台と前年同期の840万台から大きく落ち込んだ。これに対して,アジア太平洋地域,中国,中東およびアフリカの販売台数が伸急し,それぞれ前年同期比45%増,同43%増,同32%増となった。

 当期の減益は,リストラ費用に加えて,携帯電話の価格下落傾向が大きく影響した。このところ,インドや中国などの新興市場向けのエントリ機種の販売台数が増加傾向にあり,平均単価が継続的に低下しているという。

[発表資料1]
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