米TiVoのRogers社長
米TiVoのRogers社長
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 DVR(デジタルビデオレコーダー)ベンダーである米TiVoのTom Rogers社長兼最高経営責任者(CEO)は,ラスベガスで開催されている米放送業界の年次大会「NAB2007」で講演し,「TiVoは放送事業者に,大きなビジネスチャンスをもたらす」などと述べた。広告放送を行う地上波放送事業者からTiVoのDVRが警戒されていることが,こうした発言の背景にある。DVRが普及することで,CMを飛ばして番組を見る人が増えるなどして,広告放送のビジネスモデルが崩壊すると懸念されているのである。

 これに対してTiVoのRogers社長は居並ぶ地上波放送業界の関係者を前に,「DVRを持つ世帯は,テレビ番組をより多く見るようになることが調査で判明している」と述べ,DVRに番組の視聴時間を増やす効果があると主張した。さらに「CM飛ばし」については,「TiVoのDVRがなくても,もはや視聴者の間でCMを飛ばして見る習慣が定着している。そのような状況でTiVoのDVRには,視聴者と広告を双方向にやり取りできる機能が付いている」などと,他社のDVRに対する優位性を訴えた。