マイクロソフトは4月18日、ERPパッケージ「Dynamics AX」の機能概要を説明した。Dynamics AXは、2006年9月に出荷開始したCRM製品「Dynamics CRM」に続く、同社の業務アプリケーション製品の第2弾。出荷開始は6月の予定だ。

 AXは従業員が50人から数百人程度の中堅企業向けERPパッケージ。生産管理、在庫管理、サプライチェーン管理、会計管理、人事管理など、企業の基幹業務に必要な機能を一通りそろえている。御代茂樹MBSプロダクトマーケティング本部長は、「これまで日本市場向け機能の要件作りや開発に取り組んできた。現在はSIパートナー企業へのトレーニングなど、出荷に向けた最終的な準備の最中だ」と話す。

 マイクロソフトはAXの特徴として、(1)Excelなどマイクロソフト製品との連携の容易さ、(2)画面のカスタマイズのしやすさ、(3)保守やバージョンアップのしやすさ、という3つを挙げた。(1)については、AXのデータをExcelへ自動的に取り込めるようにするなど、同社の他製品との連携機能を開発。加えて、画面のデザインをOutlookと同様にして、操作性を共通化した。画面のカスタマイズについては、表示項目の種類や配置をユーザーごとに設定できるようにした。

 保守やバージョンアップが容易であるとしている理由は、AXのプログラムが大まかな機能ごとに、独立した階層に分類されているため。ある階層のプログラムを改修したり機能を追加したりしても、ほかの階層には影響を与えずに済む。このため、カスタマイズを施してもバージョンアップは比較的容易になるという。