インテルは今年後半,大型サーバー向けプロセッサ「Itanium2」シリーズの新型「Montvale(開発コード名)」を投入する。

 Montvaleは現在のデュアルコア Itanium2(開発コード名はMontecito)の次期版。Itanium2シリーズとして初めて65nmの製造プロセス・ルールを採用。FSB(フロントサイドバス)を現行の最大533MHzよりも高速化する。

 次の世代である「Tukwila(開発コード名)」は2008年の投入を予定している。詳細は公開していないが,「Montvaleの次に控えるTukwilaでアーキテクチャを全面刷新する」(Platform Components GroupのTom Macdonald General Manager and Vice President)という。

 公開している情報としては,プロセッサ間の接続などに使うより高速なインターコネクト技術の採用,信頼性を確保する機能や仮想化支援機能の強化など。x86系プロセッサの次期マイクロアーキテクチャ「Nehalem」でも高速なインターコネクト技術の導入を発表しており,同じポイントを強化するのが興味深い。

 Macdonald氏は「Itanium2のシステム(ハード全体)売り上げは順調に伸びている。Itanium2で動作するアプリケーションも1万を超えた」とItanium2シリーズの成長をアピールする。「Xeonは今年後半から製造プロセス・ルールに最新の45nmを採用し,より高度に進化していく。だが基幹業務システム向けの信頼性という面では,やはりItanium2が突出している。今年後半のMontvaleの投入で,Itanium2シリーズはより市場に受け入れられていくだろう」(同氏)。

 インテルはTukwilaの次の世代である「Poulson」も開発を計画している。投入の時期などを含めて,内容は明らかにしていない。

(高下 義弘=ITpro)