米放送事業者の業界団体である放送事業者連盟(NAB)の年次大会「NAB2007」が,2007年4月16日(現地時間)にラスベガスで開幕した。家電メーカーや放送機器メーカー,放送事業者,通信事業者などが自社製品や技術,サービスを展示会場で紹介しているいるほか,併設するカンファレンス会場では著名人の講演や,放送業界関係者によるパネルディスカッションが始まった。

 16日朝に行われたオープニングイベントでは,NABのDavid Rehr会長が講演し,数年前にNABを脱退した大手メディア企業のNBC UniversalがNABに復帰したことを明かして,会場をわかせた。また午後に開かれたGoogleのEric Schmidt最高経営責任者(CEO)の講演にも多数の来場者が詰めかけ,Googleの展開する新しい広告事業について熱心に耳を傾けていた。

 一方で展示会場を歩くと,日系企業ではソニーが新型のテレビカメラを並べたり,NTT(持ち株会社)が画像圧縮技術を紹介したりしているのが目に付いた。また会場の一角ではNHKが自ら開発した次世代の超高画質映像「スーパーハイビジョン」を大型スクリーンに映し出し,大音響とともに来場者に見せていた。

 17日以降も,携帯端末向けの映像配信やブロードバンド(高速大容量)回線による映像配信に関するカンファレンスが集中的に開催されたり,米連邦通信委員会(FCC)の委員が会場に駆けつけたりするなどして,ますます盛り上がりそうだ。NAB2007は19日まで開かれる。