アフィリエイトプログラムを手がけるリンクシェア・ジャパンは2007年4月17日、2007年度の事業説明会を開き、アフィリエイト市場の動向などを説明した。

 同社のアフィリエイトプログラムを介したネット通販の2006年度の流通額は約773億円で、前年度比23%増と堅調な伸びを示した。提携しているECサイトをカテゴリー別に見ると、大きく伸びているのが「ジャパネットたかた」や「ショップチャンネル」といったテレビ通販。こうしたサイトには、製品購入ページでテレビ通販と同じ動画を配信しているところが多い。リンクシェアの花崎茂晴社長は「ただ自社サイトに誘導するのではなく、テレビの通販番組と連動させることで、効果的に購買に結びつけている」と説明した。

 一方、同社のアフィリエイトプログラムで報酬を得ているサイトの構成を見ると、8割以上が個人運営だという。特に、個人のブログサイトの割合が年々増えている。これについて、花崎社長は米国の調査会社エデルマンが実施した調査を基に説明。同調査によると、日常的にブログを閲覧するユーザーの割合は、米国では27%なのに対し、日本では74%となっていることから、「日本では他国に比べてブログの閲覧率が高い。口コミ情報としてのブログの影響力は他国よりも強いと考えられる」(花崎社長)と分析した。

個人アフィリエイター向けの機能を強化

 このような傾向を受け、リンクシェアは今後、個人のアフィリエイター(アフィリエイトで報酬を得る人)向けの機能を強化していく方針だ。既に2007年3月末には、ECサイトからアフィリエイターに商品情報を配信するRSS機能を追加。5月には、アフィリエイターが複数のECサイトから商品を横断的に検索し、そのリンクを取得できるツールバーを追加する予定である。花崎社長は「Webに関する知識がないユーザーでも手軽にアフィリエイトプログラムに参加できるようにしていきたい」と話した。