日立製作所,インターネットイニシアティブ,JPCERTコーディネーションセンター,ラック,NTT,ソフトバンクBBの6社は2007年4月17日,「日本コンピュータインシデント対応チーム協議会(日本シーサート協議会)」を共同で設立したと発表した。各社が独自に構築しているインシデント対策組織(シーサート:computer security incident response team)を相互に連携することで,日本国内で発生したセキュリティ・インシデントに対して迅速で適切な対応を可能にするのが狙い。

 同協議会の設立の背景として,企業の事情を巧みに利用した攻撃や特定の組織を狙った標的攻撃(スピア攻撃)の増加を挙げている。これに対抗するために,それぞれのシーサートで収集した事件の詳細情報,ぜい弱性情報,攻撃予兆情報などを共有し,問題発生時には共同で対応に当たるという。
 
 今後は,インシデント対応の共同演習やワークショップによる啓蒙(けいもう)活動,コンピュータ・セキュリティに関する提言活動などを実施する予定。他のシーサート参加を募るほか,各企業や組織に対してシーサート立ち上げのノウハウを提供していく計画もある。

発表資料(PDF形式)