写真1 開幕した「Web2.0 Expo」のワークショップの様子
写真1 開幕した「Web2.0 Expo」のワークショップの様子
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 米国サンフランシスコで4月15日(米国時間),「Web 2.0 Expo」が開幕した。「Web 2.0」という言葉を提案したTim O'Reilly氏が率いる米O'Reilly Mediaと米CMP Technologyによるイベントで,16日(同)には米AmazonのJeff Bezos CEOが,17日(同)には米GoogleのEric Schmidt会長が基調講演を行う。

 初日となる15日は,翌16日から本格的に始まるカンファレンスに参加する上での基礎知識を学ぶ「ワークショップ」が開かれた(写真1)。例えば「What is Web 2.0: The Rules for Creating Successful Online Products in the 21st Century」という「入門セッション」では,コンサルティング会社の米Hinchcliffe & CompanyのCTO(最高技術責任者)であるDion Hinchcliffe氏が「ネットワーク効果の重要性」や「Web 2.0の7つの原則」といった内容を講演し,多くの聴衆を集めていた。

 ちなみに「ネットワーク効果」とは,製品やサービスを使うユーザーが多ければ多いほど,その製品やサービスの価値が上昇することを指す。またHinchcliffe氏によるWeb 2.0の7つの原則とは,(1)Webがプラットフォーム,(2)一番重要なのは「データ」,(3)「ソフトウエア・リリース・ライフサイクル」の終焉,(4)ソフトウエアとビジネス・モデルの「軽量化」(Googleのような「巨人」のサービスを利用してすぐにビジネスが始められる),(5)単一デバイス以外でのソフトウエア利用(パソコンだけでなく携帯機器でもアプリケーションが使える),(6)リッチ・ユーザー・インターフェース,(7)集合知(Collective Intelligence)の利用--とのことである。

 なおO'Reilly MediaとCMP Technologyでは,2004~2006年も年に1回,秋に「Web 2.0 Conference」を開催していた。2007年からは春には「Web 2.0 Expo」を,秋には「Web 2.0 Summit(Web 2.0 Conferenceから改称)」といった具合に,年2回体制で同種のイベントを実施する。また日本でも秋に,日本版の「Web 2.0 Expo」の開催が予定されている。