新しい「Centrino Duo」のロゴ(左下)
新しい「Centrino Duo」のロゴ(左下)
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45nmプロセスで生産したシリコンウエハーを手にするムーリー・エデン氏
45nmプロセスで生産したシリコンウエハーを手にするムーリー・エデン氏
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新しいノートパソコンのコンセプト製品。文字表示が可能な液晶を持つ革調の布で表面を覆っている
新しいノートパソコンのコンセプト製品。文字表示が可能な液晶を持つ革調の布で表面を覆っている
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コンセプトモデルの底面から革布をあけたところ。独自の端子で革布とノートパソコンを接続する
コンセプトモデルの底面から革布をあけたところ。独自の端子で革布とノートパソコンを接続する
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「ターボ・メモリー」の展示品
「ターボ・メモリー」の展示品
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 米インテルは2007年4月16日、開発者向け会議「Intel Developer Forum(IDF) Spring 2007」(期間は4月17、18日の2日間。場所は中国・北京)の開催に先立ち、同社の研究開発に関する発表を行った。

 ムーリー・エデン副社長兼モバイル・プラットフォーム事業部長は「ゴーイング・モバイル」をテーマに登壇。ノートパソコン向けプラットフォーム「Centrino(セントリーノ)」の次世代版や、新しいノートパソコンのコンセプト製品を紹介した。

 同氏はまず、2007年第2四半期に登場するノートパソコン向けの新プラットフォーム「Centrino Duo」の次世代版について語った。「Santa Rosa(サンタローザ)」という開発コード名で呼ばれるものだ。CPUには新型の「Core 2 Duo」を採用する。2次キャッシュの容量は4MBで、CPUとチップセットを結ぶFSB(フロントサイドバス)は800MHzになる。新しい無線LAN規格である「IEEE802.11n」にも対応予定。チップセットに内蔵するグラフィックス性能も高めている。

 処理速度を高める新技術として「ダイナミック・アクセラレーション・テクノロジー」を搭載する。これは、デュアルコアCPUで一つのアプリケーションを実行している際、動いていないCPUコア側の余分な電力をもう一方のCPUコアに回すことにより、処理速度を高めるもの。オプション機能として、マザーボード上に専用のフラッシュメモリーを搭載する「ターボ・メモリー」(開発コード名は「Robson」)を利用できる。アプリケーションの起動や動作を2倍速めるなど、処理速度を高速化できる。

 2008年第1四半期にはSanta Rosaの改良版を投入。CPUには、プロセス技術を現行の65nmから微細化した45nmの製品「Penryn」(ペンリン:開発コード名)を搭載する。さらに2008年中に、Santa Rosaに次ぐ新プラットフォームとして「Montevina」(モンテヴィーナ:開発コード名)を投入する。MontevinaはCPUにPenryn、チップセットに「Cantiga」(カンティガ:開発コード名)、無線LANチップに「Echo Park」(エコパーク)を採用。性能向上に加え、バッテリー駆動時間の延びや公衆無線LAN規格「WiMAX」への対応が特徴となる。

 エデン氏は最後に、ノートパソコンの新コンセプトモデルを紹介した。薄型のノートパソコンを革調の布が覆っているもので、革布の表面には文字を表示した大きな液晶を設置している。革布の裏側には独自の端子があり、ノートパソコンの底面と接続できる。Windows Vistaの新機能「Side Show」を利用したもので、布を接続するだけで簡単にSide Show対応パソコンとなる。展示コーナーには、色や素材が異なる布を展示しており、ノートパソコンを自分の好みで着せ替えできる。「ノートパソコンがよりパーソナルなものになる」(エデン氏)といったコンセプトに基づいている。