米Microsoftは,Windowsサーバー向け仮想化ソフトウエア「Virtual Server 2005 R2」用サービス・パック「Service Pack 1(SP1)」と,次期Windows Server「Longhorn Server」(開発コード名)に搭載される仮想化環境「Windows Server virtualization」(開発コード名は「Viridian」)のベータ版について,提供時期を遅らせた。Microsoft仮想化戦略ジェネラル・マネージャのMike Neil氏が米国時間4月12日に,同社のWindows Server関連ブログへの投稿で明らかにしたもの。

 Virtual Serverは,Windowsサーバー上に仮想マシンを構築し,各仮想マシンの上でゲストOSを個別に動かせる。ゲストOSとして,Windowsのほか各種Linuxの利用が可能(関連記事)。現在ベータ2版MicrosoftのWebサイトから無償でダウンロードできる。

 Virtual Server 2005 R2のSP1は,当初2007年第1四半期に提供する計画だったが,第2四半期リリースとする。またSP1までのつなぎとして,4月後半に製品候補版(RC:Release Candidate)を提供する。リリース遅延の理由として,Neil氏はSUSE Linux Enterprise Server 10とSolaris 10,Longhorn Server対応により,追加テストの必要性を挙げた。

 またViridianのベータ版は,2007年下半期に提供を開始する。これまでの計画では,2007年上半期にリリースする予定だった。スケジュール変更の理由を,Neil氏は「主要ドライバの性能/安定性が,社内で定めた目標に到達するまでもう少しかかるため」と述べる。

 ただし,Longhorn Serverのリリースから180日以内にViridianを提供するという計画は変更しない。現時点で,Longhorn Serverの製造段階(RTM:Release To Manufacturing)移行は2007年下半期を予定している。

[Neil氏の投稿]