米QUALCOMMは米国時間4月12日,フィンランドのNokiaが支払った特許使用料2000万ドルの受け取りを拒否したことを明らかにした。Nokiaに対し,4月11日に受領拒否を通知したという。

 両社は4月9日に期限を迎えたライセンス契約を巡り,特許侵害訴訟で争っている。QUALCOMMはNokiaのGSM/GPRS/EDGE携帯端末で使われている技術が同社の特許を侵害しているとして,米国や英国で提訴(関連記事1関連記事2)。一方Nokiaは,QUALCOMMの欧州特許が失効しているとして,ドイツとオランダの裁判所に申し立てを行っている(関連記事)。

 ただしNokiaは今月,「係争中の一連の特許侵害訴訟とは別に,欧州電気通信標準化機構(ETSI)が仲介して成立したライセンス契約に基づいて」(Nokia),UMTS端末で使用するQUALCOMMの一部特許について2007年第2四半期分の使用料2000万ドルを支払った(関連記事)。

 QUALCOMMは,Nokiaの支払いと契約条件を「一方的」と非難し,受け取りを拒否。「Nokiaが契約締結に合意し,更新の際に取り決めたロイヤリティのほんの一部に過ぎない。また皮肉なことに,Nokiaが主張するロイヤリティ率は,Nokiaが自社特許に適用するロイヤリティ率にくらべればごくわずかだ」と述べた。

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