写真1●GPS内蔵W-SIMの試作機
写真1●GPS内蔵W-SIMの試作機
[画像のクリックで拡大表示]
写真2●簡易言語を搭載し単体で動作可能なW-SIM
写真2●簡易言語を搭載し単体で動作可能なW-SIM
[画像のクリックで拡大表示]

 通信機器の開発・製造を手がけるエイビットは,4月12日と13日の2日間にわたって開催されている「WILLCOM FORUM & EXPO 2007」でGPS(全地球測位システム)機能を内蔵したW-SIMを参考出展した。W-SIMはウィルコムのPHSサービスの通信機能を備えたカード型モジュールで,この中にGPS機能を実装したものである。

 展示したGPS内蔵W-SIMは,W-SIMのパッケージ内に米SiRF TechnologyのGPSチップとGPS用アンテナを実装(写真1)。W-SIMを利用するPHS端末に挿すことで,通信機能とGPS機能を併せて提供できる。ウィルコムが提供している基地局による位置情報サービスよりも,精度の高い位置確認が可能になる。

 エイビットでは,すでに稼働する試作機を作り,PHS端末での試験を行っているという。ただし製品化の時期は,これから市場のニーズなどを調査した上で検討する。

 また,エイビットはW-SIMを単体で動作させられる「簡易言語搭載W-SIM」も参考出展した。W-SIMに簡易言語で記述したプログラムを搭載することで,電話機型などの端末(ジャケット)を使わずにW-SIM単体で動作が可能になる。会場では,バッテリーを接続するだけで位置情報を自動的に確認して送信するW-SIM(写真2)や,ボタンを押すと緊急信号を送信する「SOSボタン」などの試作機を展示した。