シトリックス・システムズ・ジャパンは4月11日、シンクライアント環境を実現するためのミドルウエアの最新バージョンを発表した。Windowsクライアント上で動作するアプリケーションをサーバーから配信する機能を追加することで、アプリケーションの集中管理とオフライン環境でのアプリケーション利用を可能にした。

　最新版「Citrix Presentation Server 4.5」で新たに追加されたのは、「アプリケーションストリーミング」と呼ぶ機能。クライアント用ソフトの実行イメージを作成し、それを配信するため、クライアント側でのインストール作業なしに、アプリケーションが利用できるようになる。

　Presentation Serverを使ったシンクライアント環境では、マルチユーザー使用に対応していないアプリケーションなど、一部利用できないソフトがある。アプリケーション・ストリーミングで配布することで、そうしたソフトをアプリケーションのパッチ修正などはサーバー側で一元管理しながら使えることになる。オフラインでも利用できるため、携帯電話を使ったモバイル環境など、データ通信費用が負担になったり、利用場所によっては接続できないといったケースにも対応できる。

　ただし、データはクライアント側に保存するため、ハードディスクを持つクライアント環境が必要になる。またPresentation Serverによるシンクライアント環境と併用しても、データは自動的には更新されない。

　最新バージョンでは、このほか、シンクライアント環境で利用する際の画像表示能力を改善したり、SSL VPN機能やアプリケーションのパフォーマンス監視機能を追加したりしている。

　Presentation Server 4.5の価格は、同時接続5ユーザーの最小構成で30万2500円から。