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 組み込み用DBソフトを開発する米エンサークは4月11日、日本市場に向けた取り組みを強化する戦略を発表した。

 同社にとって日本市場は、年間売上高の75%を占める最重要拠点。100%子会社の日本法人の社長にPFUアメリカなどで社長を務めた阿部哲也氏(写真)を招き、経営体制を刷新すると共に、営業スタッフの増員やサポート体制の強化で日本での年間売上高を倍増させる。

 エンサークが打ち出した売上高倍増の目標は、7月から始まる2008年度を対象にしている。このため新年度が始まる7月までに、(1)製品機能の強化、(2)営業/開発/サポート体制の強化、(3)既存セグメントでの横展開----などの施策を実行していく。

 例えば、営業体制は他社からの引き抜きなどによって人員を倍増する。サポート体制は増員ではなく、組み込み用ソフトの開発ベンダーであるコアや日本IBMといったパートナー企業と協力し、役割を分担していくことで強化を図る。開発体制は、日本市場のニーズを迅速に取り込めるように米国本社との連携を推し進める。

 エンサークが開発する組み込み用DBソフト「Encirq DeviceSQL Framework」は、CPUの処理性能やデータメモリーの容量が限られた携帯電話機、デジタル家電、車載用のデジタル機器などで導入が進んでいる。5~6月にリリース予定の新版では、DeviceSQLを組み込んだ機器同士でデータベース情報を共有するための機能を追加する予定。この新機能によって、例えばDVDレコーダーに録画した番組データを携帯電話機から閲覧するといった連携機能を開発しやすくなる。