野村総合研究所(NRI)は4月10日、Javaや.NETで基幹システムを開発/実行するための基盤製品である「オブジェクトワークス」の新版R8.5を発売開始した。新版では、業務の流れ(ビジネス・プロセス)を定義し、この流れに基づいてアプリケーションを構築するBPM(ビジネス・プロセス・マネジメント)機能を搭載。さらに、テスト管理を容易にするように機能を追加した。

 実行環境では、BPMを実行するワークフロー・エンジンを搭載した。ワークフローの作成には、業務の流れを、アイコンを使ってビジュアルに定義する開発環境を用意している。業務を開発するプログラムと業務の流れを定義するワークフローを別個に開発する。そのため、開発効率や保守性の向上、既存システムの再利用の促進などが期待できるという。さらに業務フローに関する監査証跡の取得も可能にしたため、内部統制の推進に役立つ。

 また、「大規模開発向けにテスト管理機能の拡充を図った」(NRI 基盤ソリューション事業本部の内山昇氏)。新版では、テストの進捗やテスト実行の密度をチームで把握できるようにレポート機能を追加。さらに、これまで各機能の開発環境に分散していたテスト支援機能を、一つのコンポーネントにまとめた。これは「大規模開発プロジェクトにおいて、テスト専任チームがテスト環境を作りやすくする狙いがある」(同)という。

 価格は、実行基盤の「CORE」と開発環境の「Studio」の最小構成で70万円から。