2007年中にはモバイルWiMAX対応のPCカードが登場する見込み
2007年中にはモバイルWiMAX対応のPCカードが登場する見込み
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「条件にもよるが、モバイルWiMAXなら最大で約32Mbpsの無線通信が可能」(インテルの庄納崇シニア・リサーチャー)という
「条件にもよるが、モバイルWiMAXなら最大で約32Mbpsの無線通信が可能」(インテルの庄納崇シニア・リサーチャー)という
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 インテルは2007年4月9日、次世代の無線通信規格であるWiMAXに関する技術説明会を開催した。説明会では、大多数の時間を割いて、WiMAXの技術解説と標準化の動向について紹介。今後の製品化の予定についても一部を明らかにした。

 WiMAXの規格には、大きくIEEE802.16-2004と同802.16eの2種類がある。前者は自宅などで受信機を固定して利用する用途向け、後者は携帯電話のように移動しながら利用する用途向けである。なかでも通称「モバイルWiMAX」と呼ばれる後者(IEEE802.16e)を使うと、携帯電話に似たサービスが提供できることから、世界各国の通信事業者は802.16eに注目している。

 インテルが描くWiMAX対応製品のロードマップは次の通り。

 まず、IEEE802.16-2004対応チップの開発は既に完了。これを搭載した製品を、2006年に通信事業者向けに出荷している。

 現在は、モバイルWiMAX対応チップの開発を進めており、2007年中に対応チップを搭載したPCカードを出荷する予定である。2008年には、ノートパソコンやUltra-Mobile PCが内蔵できる小型チップも出荷する計画だ。さらに2009年にワンチップ化を実現し、小型かつ低価格化するとした。

 同社は、パソコンのLAN対応や無線LAN対応を積極的に押し進めてきた。インテルが第3の通信技術としてWiMAXに本腰を入れることで、今後パソコンの多くがWiMAXによる通信機能も標準的に備えていく可能性が高い。