コンビニエンス・ストア大手のサークルKサンクスは4月6日、全国の「サークルK」「サンクス」向けの店舗システムを、全面的に刷新することを明らかにした。POSシステム、本部とデータをやり取りするSCS(ストアコミュニケーションサーバ)と呼ぶシステム、通信インフラを入れ替える。2007年9月から09年2月までの1年半をかけ、約270億円を投じて全国に展開する。

 新システムの名称は、「第8次店舗総合情報システム」。刷新のポイントは3つ。1つは、店舗の品ぞろえの適正化を進めることだ。コンビニの商品発注に必要な仮説検証の業務プロセスを新店舗システム上で規定し、週次の定期業務として取り組むことができるようにする。現行システムでは、勤務時間帯や担当商品の異なる複数のスタッフが個別に売れ筋を分析し、発注していた。

 2つめは、新たに導入する光ファイバの回線を生かしたeラーニング・システムの導入である。新システムの使い方はもちろん、おでんなどの作り方を、動画コンテンツで伝える。3つめは、店舗責任者やスタッフ、店舗を指導するスーパーバイザーが情報共有するための機能である。

 サークルKサンクスは、05年10月にシステム刷新プロジェクトを立ち上げた。開発はNECが担当している。光ファイバを使った通信システムはNTTコミュニケーションズが構築を請け負う。サークルKサンクスの店舗数は、2月末現在で6335である。