ヤフーは4月6日、同社のメール・サービス「Yahoo!メール」を利用するユーザーのメール約449万通を消失したと発表した。原因は、迷惑メールを管理するプログラムのバグ。昨年12月26日に利用開始したプログラムの開発においてミスがあった。ここにきて問題に気付いたのは、「ユーザーから“件名をクリックしてもメール本文が見れない”という指摘があったため」(同社広報)という。同社のアクティブなユーザーは約1300万IDであり、今回影響があったのは、その約5%に当たる67万5831IDに上る。

 問題があった部分は、迷惑メールを削除する処理を実行するプログラム。同社の迷惑メール対策は、迷惑メールかどうかをユーザーの利用条件などから自動で判断する。迷惑メールと判定すれば専用フォルダに移し、そうでないならば通常の受信箱に格納する。迷惑メールのフォルダでは、受信から36日後にメールの件名と本文のリンクを切り、39日後に本文を消去する。通常の受信箱に振り分けたメールは消去しないはずだが、迷惑メールと同様に消してしまう形になっていた。

 該当するメールは、2006年12月26日から07年2月5日に受信したもの。約449万通は、本文まで消去してしまったため、データを回復できなかった。約515万通は、リンクが切れていただけなので復旧した。メールの件名は残っているため、消去されたメールでは、件名をクリックするとエラー・メッセージが表示される。エラーの対処法については、同社のサイトで掲載している。