米DoubleClickは米国時間4月4日,オンライン広告の売買を手がけるサービス「DoubleClick Advertising Exchange」を発表した。広告主,広告代理店,そして広告パブリッシャなどが,「証券取引所のように」(同社)広告を動的に売買できるという。

 広告の売り手は,最低入札価格を設定できるほか,広告主,フォーマット,コンテンツに関する制約を設けることが可能。一方,買い手はどのような広告枠を,どの程度の価格で購入したいのか,広告の販売状況に応じて自動的に設定できる。

 また,同サービスを通じて売買される広告の請求と支払いは,取引先の数に関わらず一括管理される。

 DoubleClick,Advertising Exchange事業部門担当副社長兼ジェネラル・マネージャのMichael Rubenstein氏は,「現在オンライン広告枠の80%が売れ残っている一方,ニーズに合った広告枠を購入できない企業がいる。例えるなら,がら空きの飛行機を飛ばしている航空会社と,希望するフライトの席を確保できない乗客のようなものだ」と説明する。「DoubleClick Advertising Exchangeは,両者のニーズのマッチングを行うサービスだ」(同氏)。

 現在,同サービスは米国で限定的に運用中。2007年第3四半期に本格提供を開始し,年内には全世界でサービスを展開する予定である。

 米メディア(InternetNews)によると,現在,同社の買収を巡って米Microsoftや米Googleが約20億ドルの値をつけている。新サービスの提供が買収対象としての魅力を高めるとの意見もある。

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