マイクロソフトはこのほど,ビジネス用ソフトウエアのサポート方針を改善し,製品発売から最短で10年間,セキュリティ修正プログラムをWindows Updateから入手できることにした。従来同社は,Windows Updateからセキュリティ修正プログラムが入手できるのは製品発売から「最短で7年間」で,それ以降は同社のWebサイト「ダウンロード・センター」で配布するとしていた。

 今回のサポート方針変更は,まだ日本語版のWebサイト「マイクロソフト サポート ライフサイクル」に反映されていないが,英語版サイトには記載済みである。マイクロソフトはビジネス用ソフトウエアに対して,製品発売から最初の5年間(または次期バージョンの発売から2年間の長い方)は「メインストリーム・サポート」を,メインストリーム・サポート終了後の5年間(または次々期バージョンの発売から2年間の長い方)は「延長サポート」を提供する。「メインストリーム・サポート」の期間は,製品のバグを修正するプログラムを無償で提供する。「延長サポート」の期間は,セキュリティに関する修正プログラムのみを無償で提供する。

 これまで同社は,延長サポート期間におけるセキュリティ修正プログラムの提供手段について「最初の2年間は従来通りWindows Updateで,それ以降はダウンロード・センターで配布する」としていた。そのため,2005年7月1日から延長サポート期間に入った「Windows 2000」の場合,Windows Updateでのセキュリティ修正プログラムの提供が,2007年6月末で終了する恐れがあった。

 マイクロソフトは「この件に関して,顧客からのフィードバックも多かった」ことから,サポート方針を変更し,延長サポート期間が終了するまでセキュリティ修正プログラムをWindows Updateで提供し続けることに改めた。Windows 2000の場合は2010年6月末まで,Windows XPの場合は,本来はコンシューマ製品である「Home Edition」にも延長サポートが提供されるので,すべてのエディションにおいて2014年4月8日まで,セキュリティ修正プログラムがWindows Updateで提供される。