富士通は2010年までに、インドで1万人のソフト開発技術者を確保する。2006年3月に買収した100%子会社の米ラピダイムがインドに構える開発拠点や、30%出資する印ゼンサーの拠点などを中心に、グループ会社で1万人の技術者を集める。

 狙いはオフショア開発の強化。米IBMやアクセンチュアなどのように、欧米や日本などの顧客から受注した開発案件をインドでこなす、グローバルなシステム構築体制の確立を目指す。開発ノウハウを蓄積するため、現地のベンダーから技術者を受け入れるのでなく、グループ会社で直接雇用する。

 富士通は現在、3000人の技術者をインドに抱えているという。内訳はラピダイムが2000人でゼンサーが1000人。これを3年間で3倍以上に増やす計画だ。

 富士通の昨年時点におけるオフショア開発の要員計画は、「2009年までに、インドと中国に2000人ずつ、フィリピンとインドネシア、ベトナムの東南アジアで1000人の、合計5000人を確保したい」という内容だった。2007年度に入り、この計画を2倍以上に拡大させたことになる。