写真 日本アルカテル・ルーセントの代表取締役社長に就任した藤田聰氏
写真 日本アルカテル・ルーセントの代表取締役社長に就任した藤田聰氏
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 日本アルカテル・ルーセントは4月3日,日本ルーセント・テクノロジーと日本アルカテルが4月1日付けで統合し同社が発足したことを受けて,新体制の記者会見を開催した。

 仏アルカテルと米ルーセント・テクノロジーは2006年12月に統合済み。日本法人は,少し遅れての発足となった。合併によって全世界の地域別の売上比率は,北米が34%,欧州が35%,アジア・太平洋地域が31%となる。新体制で代表取締役社長に就任した藤田聰氏(元日本ルーセント・テクノロジー社長,写真)は「米ルーセント・テクノロジーは北米中心,仏アルカテルは欧州中心の企業だった。両社の合併によって地域的にバランスが取れた新のグローバル・カンパニーになった」と統合のメリットを強調。「世界をリードしている日本のユーザーに対して,新しい価値を提供できるよう貢献していきたい」(藤田社長)と意気込みを語った。

 日本アルカテル・ルーセントが展開する事業分野は,通信事業者向けのIPネットワーク機器,ワイヤレス・システム,NGN(次世代ネットワーク)向け統合ソリューション,光ネットワーク機器,アクセス機器,企業向けのネットワーク製品およびサービスの7分野。「アルカテルとルーセントが一つになることにより,製品ラインアップが充実し,製品やサービスの競争力がさらに増した」(同社のマーティン・ジョーディー・チーフ・オペレーティング・オフィサー)。

 今後力を入れていく分野として藤田社長は,ワイヤレス分野を第一に挙げた。「ワイヤレス分野は,WiMAXやLTE(long term evolution),フェムトセルなどのテクノロジが登場し,新しい段階にきている」。

 また世界でトップシェアを確保しているという光ネットワークやアクセス部門についても,「日本でもう少しシェアを伸ばせるように頑張りたい。世界市場では調子が良いのでプレッシャーもある」(藤田社長)とした。