米Microsoftは3月28日(米国時間),当初の予定よりだいぶ遅れてZune用ソフトウエアの「Zune1.3」をリリースした。同ソフトウエアを適用すると,携帯用デジタル音楽プレーヤ「Zune」とパソコン用ソフトウエアをアップデートできる。Microsoftは,Zune 1.3リリースの発表とは別に,「Zuneが,携帯用プレーヤ市場の支配者である『iPod』に次ぐ売れ行きのハード・ディスク内蔵メディア・プレーヤという位置を保っている」と主張した。

 Microsoftによると,Zune 1.3は同期/内蔵FMチューナ/音楽再生の機能改善を目的としたマイナー・アップデートという。特に,パフォーマンスを高め,スリープ・モード中にZuneのバッテリを大量消費するFMチューナの問題を解決する。Zuneのユーザーは,パソコンのZuneソフトウエアを起動するか,Zuneを同期すれば,自動的にアップデート・ソフトウエアを入手できる。

 さらにMicrosoftは3月第5週,「Zuneがハード・ディスク内蔵MP3プレーヤ市場で2位を維持している」と発表した。このデータは市場調査会社の米NPD Groupによるもので,2月におけるZuneの市場シェアは8.7%だったという。このデータが小売販売だけを含むものなのかや,全世界または米国だけを対象とするものなのかについては,はっきりしない。

 MicrosoftのZuneマーケティング担当ディレクタであるJason Reindorp氏は「比較的短いこれだけの期間で,ZuneがMP3プレーヤ市場に大きな影響を与えられて満足している。来月行う次の広告展開で間違いなく(消費者の)関心が高まるだろう」と述べる。もちろんZuneは,米Appleとの争いで苦戦している。Zuneが戦っているMP3プレーヤ市場において,Appleの市場シェアは現在90%以上あり,支配者といえる。今後Microsoftは,Zuneの新モデルを様々な形態で出すと同時に,2008年にかけてソフトウエアのアップデートも続けるはずだ。