SAPジャパンは4月2日、ウィルコム前社長の八剱洋一郎氏が4月1日付で同社の上級副社長に就任したと発表した。代表取締役にも就任予定。SAPジャパンでは、ロバート・エンスリン代表取締役社長に次ぐ“ナンバー2”となる。SAPジャパンは今回の人事について、「社長交代を前提としたものではない」と説明する。

 八剱氏は4月1日付で新設されたストラテジック・インダストリー&ソリューション統括本部長を務める。ストラテジック・インダストリー&ソリューション統括本部は60~70人程度で構成し、「SAPジャパンにとっては新規に当たる事業を傘下に持つ。今年の重点戦略に掲げている部署を統括した組織」(広報)だ。ミドルウエア群のNetWeaverを担当する「ビジネスプロセス・プラットフォーム本部」や、リスク・マネジメント関連の製品群を販売する「GRC事業開発」などが傘下となる。

 八剱氏は、日本IBM勤務を経た後に、1999年にAT&Tグローバル・ネットワーク・サービス・ジャパン社長、01年に日本AT&Tの代表取締役社長、03年に日本テレコム副社長などを歴任。05年にはウィルコム代表取締役社長に就任し、06年10月に社長を退任、代表権のない副会長に就いていた。