ドメイン名やIPアドレスの管理を行っている非営利組織Internet Corporation for Assigned Names and Numbers(ICANN)は米国時間3月30日,アダルト・サイト向けの新たなスポンサー付きトップ・レベル・ドメイン(sTLD)として申請された「.xxx」について,理事会による投票で否決が決定したことを明らかにした。

 「.xxx」はカナダのICM Registryが提案していたsTLDで,2005年6月にICANNが正式認定する方向でICMとレジストリ契約の商業的および技術的交渉を開始した(関連記事)。

 しかし 「.xxx」の創設については,2006年3月にニュージーランドのウエリントンで開催された会議で,いくつかの問題点がICANNのGovernmental Advisory Committee(政府諮問委員会)から指摘され,保留となっていた。ICMは問題点に対応した新たな契約要件を2006年4月に提出し,理事会で投票を行うよう要請したが,2006年5月の投票で「反対」9票,「賛成」5票で拒否された(関連記事)。

 ICMは2007年1月に,契約要件の改定案を提出。ICANNはこれを公開し,広く一般の意見を募集した。ICANN理事会は寄せられた意見とGACのアドバイスを分析し,今回の投票を実施した。

 ICANN理事会会長であるVint Cerf氏は,「.xxx創設の問題に,当理事会は膨大な時間を費やしてきた。今後新たな契約要件改訂を考察することはないだろう」と述べている(米メディア)。

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