NTTコミュニケーションズ(NTTコム)は3月28日,IP-VPNとエントリーVPNを併用し,信頼性を向上させるサービス「Dual Active VPN」を開始すると発表した。3月29日から申し込み受付を始める。
Dual Active VPNは,「基幹業務にはIP-VPN,情報系にはエントリーVPN」といった,情報の重要度でVPNサービスを使い分けたい企業ユーザーなどに向けたサービス。NTTコムのIP-VPNサービス「Arcstar IP-VPN」とエントリーVPN「Group-VPN」を組み合わせ,IP-VPNが故障などで不通になった場合にエントリーVPNをバックアップとして使えるようにする。エントリーVPNは重要な通信のバックアップ用途を想定しているため,エントリーVPNが不通になってもIP-VPNには切り替わらない。
NTTコムは同サービスのために,専用のVPNルーターをヤマハと共同開発。同ルーターには,IP-VPN側で故障を検知した場合にエントリーVPNに自動的に切り替える機能など,独自機能を搭載した。
Dual Active VPNの月額料金は,Arcstar IP-VPNとGroup-VPNの通信料および専用VPNルーターのレンタル料の合計となる。専用ルーターは,センター側が月額1万3650円から,拠点側が月額8400円から。Arcstar IP-VPNとGroup-VPNは通常と同じ通信料が必要で,両サービスを併用することによる割引はない。
またNTTコムは併せて,法人営業体制を4月1日に一新すると発表した。具体的には,第一,第二,第三に分かれていた法人営業本部を統合・再編し,金融,公共,製造,流通,情報といった業種・業界別の第一,第二,第三,第四,第五法人営業本部を新たに設置する。現在の第三法人営業本部は,2006年8月のグループ再編に伴いNTT東西地域会社から受け入れた1200人規模の営業部隊をそのまま存続させてきたものだが,今回,これらの人員も再配置することとなる。