マイクロソフトは3月28日,Windows Server 2003用の最新サービス・パック「Service Pack 2(SP2)」の日本語版を公開した。同社のWebサイトから無償でダウンロードできる。製品発売後にリリースされた公開プログラムを一括して適用できるほか,クライアントOSの展開サービス機能などが強化されている。

 Windows Server 2003 SP2の適用対象は,Windows Server 2003とマイナー・バージョンアップ版であるWindows Server 2003 R2のほか,派生サーバー製品のWindows Compute Cluster Server 2003,Windows Small Business Server 2003と同R2,Windows XP Professional x64 Editionである。ダウンロード提供以外に,実費(1050円)でのCD-ROM郵送サービスも提供する。

 Windows Server 2003 SP2には,「Microsoft Update」で既に公開されている「セキュリティ更新プログラム(Security Update)」や「重要な更新プログラム(Critical Update)」(この2種類の更新プログラムはOSの「自動更新機能」でも配布される)や,「ダウンロード・センター」で公開されている「更新プログラム(Update)」のほか,これまで一般に公開されていなかった「修正プログラム(Hotfix)」も含まれている。実稼働環境にあるWindows Server 2003にSP2を適用すると,挙動が変わる可能性もあるので,適用前の検証をお勧めする(Windows Server 2003 SP2に含まれる更新プログラムの一覧)。

 またWindows Server 2003 SP2には,「Windows展開サービス」と「Windows Server 2003 Scalable Networking Pack」という追加機能も含まれている。Windows展開サービスは,従来の「リモート・インストール・サービス(RIS)」に置き換わるもので,Windows Vistaのネットワーク経由でのインストールが可能になった。

 Windows Server 2003 Scalable Networking Packは,2006年5月にWebで公開された追加プログラム。TCPオフロード・エンジンを搭載したネットワーク・アダプタに対応する「TCP Chimney Offload」というパッケージ,トラフィック負荷を複数のプロセッサ(コア)に分散させることでネットワーク接続処理を効率化する「Receive-side Scaling」というパッケージ,プロセッサにTCPオフロード・エンジン機能を組み込んだ「Intel I/O Acceleration Technology」などのDMA(Direct Memory Access)機能に対応する「NetDMA」というパッケージなどが含まれる。