米Symantecは米国時間3月26日,「Windows Mobile」搭載デバイスに向けたセキュリティ・ソフトウエア・スイート「Mobile Security Suite 5.0」を発表した。「スマートフォンや携帯情報端末(PDA)にも,パソコンと同等のセキュリティ機能を提供する」(同社)。

 Mobile Security Suite 5.0では,アンチウイルス,アンチスパム,ファイアウォールなどに加え,データ暗号化機能を提供する。ファイルへのアクセスを監視できるアクティビティ・ログ機能や,連続してログインに失敗した場合は全データの消去が可能なツールなども装備する。

 また管理者は,デバイスの同期,BluetoothやWi-Fiの利用の可否を設定できる。さらにオプションで,IP対応VPN(仮想私設網)を使って社内ネットワークに安全にアクセスできるSymantec Mobile VPN機能を用意する。同機能をネットワーク・アクセス制御機能と併用すれば,セキュリティ・ポリシーに準拠したデバイスしか社内ネットワークにアクセスできない。

 Symantec,Mobile Securityグループ担当マネージング・ディレクタのPaul Miller氏は,「Windows Mobile対応のデュアル・モード端末を使用して,携帯ネットワークと無線ネットワークにアクセスする企業ユーザーが増えている。ビジネスでの利用が拡大していることから,パソコンやノート・パソコンに限らず,携帯電話でも同等のセキュリティ機能を求める声があがっていた」と説明する。

 Mobile Security Suite 5.0およびSymantec Mobile VPN 2.6のリリースは,2007年5月になる見通し。なお,Symantecは同スイートの消費者向けバージョンを,同時期に出荷する予定である。

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