米Adobe Systemsは米国時間3月27日,デザイン/出版向けソフトウエアの最新版「Adobe Creative Suite 3(CS3)」を発表した。同社と,買収した米Macromediaの製品ラインを統合しており,「当社史上25年における最大のリリース」(同社)という。

 CS3は「Creative Suite 3 Design」のStandard版とPremium版,「同Web」のStandard版とPremium版,「同Production」のPremium版で構成する。また,同社の新しいデザイン/開発アプリケーション12種をバンドルした「Creative Suite Master Collection」も用意する。これら製品の大半は,PowerPCとIntelベースのMacintosh,Windows XP,Windows Vistaに対応する。

 ユーザーは,これらスイートに含まれる「Photoshop CS3」「同Extended」「InDesign CS3」「Illustrator CS3」「Flash CS3 Professional」「Dreamweaver CS3」「Adobe Premiere Pro CS3」「After Effects CS3」といった13のアプリケーションを単独でも購入できる。

 CS3製品ラインでは,ビデオ配信の手法としてFlash技術が台頭していることなどを考慮して,モバイル開発とビデオ配信に重点を置いた。同社は「多機能なメディア体験を実現できるように,高度なビデオ技術をクロス・プラットフォームで利用できるようにした」と説明する。

 また同社は,CS3製品ラインに向けた共通コンポーネント「Device Central CS3」を発表した。オーサリング・プロセスを大幅に簡易化できるため,携帯電話やハンドヘルド機器向けコンテンツを効率的に開発できるという。同コンポーネントはCS3スイートに加え,個別アプリケーションにも搭載済み。

 各製品の推定小売価格と出荷時期は以下の通り。

・CS3 Design
Standard版は1199ドル,Premium版は1799ドル。2007年4月に北米で出荷開始

・CS3 Web
Standard版は999ドル,Premium版は1599ドル。2007年4月に北米で出荷開始

・CS3 Production Premium
1699ドル。2007年第3四半期に全世界で出荷開始

・ Creative Suite Master Collection
2499ドル。2007年第3四半期に全世界で出荷開始

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