全米音楽出版社協会(NMPA)は米国時間3月22日,衛星ラジオ・サービスの米XM Satellite Radioを著作権侵害で提訴したことを明らかにした。XMがデジタル音楽ダウンロード・サービス「XM + MP3」を通じて「膨大な著作権侵害に携わった」と主張している。

 ニューヨーク州連邦裁判所に提出された訴状によると,NMPAは数カ月にわたり,楽曲制作者に対する公正な報酬の支払いについてXMと交渉を行ってきた。しかしXMが同社オンライン・サービスで配信された楽曲の著作権を認めず,適切な対価の支払いを拒否しているため,「最後の手段に訴えた」(NMPA議長兼CEOのDavid Israelite氏)。

 XM + MP3では,ユーザーは個々の楽曲を携帯型音楽プレーヤに記録し,同サービスの会員であり続ける限り,その楽曲を保存できる。また,お気に入りのラジオ番組から興味のある曲を選別してプレイリストを作成したり,大量に自動記録して,恒久的に再生することが可能という。

 NMPAは,「XMが著作権付き音楽の完全なデジタル・コピーを提供する不正なダウンロード・サービスを運営している」と非難。侵害行為1件あたり最大15万ドルの損害賠償を要求し,著作権を侵害された「ほんの一部」として175曲以上を挙げた。

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