香港の大手財閥、ハチソン・ワンポア(HWL)は、イタリアで2006年6月に開始したDVB-H方式の携帯機器向け地上デジタル放送について、同年12月末時点で40万契約を超えるユーザーを獲得したと発表した。2007年3月22日に発表した決算資料の中で明らかにしたもの(PDF形式の発表資料)。

 イタリアでは、サッカー・ワールドカップに合わせて2006年6月5日にDVB-Hの本放送を開始。DVB-H方式での携帯機器向け地上デジタル放送としては世界初となった。HWL系列の3 Italiaのほか、Telecom Italia Mobile、Vodafone Italiaが、それぞれ放送事業者と提携してサービスを提供している。

 HWLは2006年8月24日発表の2006年度中間決算において、3 ItaliaのDVB-Hの契約数が同年8月23日現在で14万5000契約であることを発表しており、それ以降の4カ月強で25万強の新規契約を獲得したことになる。ただし、3 Italiaの目標は2006年末までに50万契約となっており、この目標は下回った。

 HWLグループ傘下の第3世代携帯電話の総契約数は、2007年3月21日時点で1472万契約。2005年12月末~2006年12月末の1年間で30%増となった。地域別内訳では、イタリアが719万契約(27%増)、英国・アイルランドが391万6000契約(14%増)、オーストラリアが132万1000契約(90%増)などとなった。