シスコシステムズの大和敏彦・執行役員CTO
シスコシステムズの大和敏彦・執行役員CTO
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 シスコシステムズの大和敏彦・執行役員CTO(最高技術責任者)は3月22日,東京都内で開催されたイベント「IT Trend 2007」で講演し,「最近のトレンドから言うと,コンシューマ(一般消費者)で使われている技術が,企業でも使われるようになっている」と語った。具体的には,ブロードバンド回線や携帯電話,ブログ,SNSなどを指す。これらはコンシューマ向けサービスから人気が出て,企業内に浸透,または浸透しようとしている。

 「ブログやSNSを使って企業内で情報共有しようという流れが出てきている。ビデオに関しても『YouTube』のようなコンシューマ向けサービスから始まって,現在はそれをマーケティング・ツールに使おうという動きがある」(大和CTO)。

 大和CTOは,今後はビジネス・パーソンのコミュニケーション効率が重要になると説明する。ここで言うコミュニケーションとは,業務報告や仕事上の相談・アドバイス,会議,教育など。同CTOによれば,これらのコミュニケーションにかかる時間が1日の業務時間の6割を占めるという。

 この問題に対処するため,企業はブログやSNSなど,コンシューマで流行している技術を積極的に取り入れ,「企業内のコミュニケーションを見直す必要がある」(大和CTO)。大和CTOは,従来の業務アプリケーションを中心とした企業システムではなく,プレゼンス機能などコミュニケーションを含めたシステムが必要であると強調した。