サイボウズは3月19日、Webデータベースを基に開発した内部統制支援システム「ガンマエンジン・フォー・サイボウズ（ガンマエンジンFC）」を販売開始した。日本版SOX法対応に必要な文書である「業務記述書」や「業務フロー図」、「リスク・コントロール・マトリックス（RCM）」という「3点セット」の整備、これを基にした内部統制活動の記録といった作業を支援する。サイボウズの連結子会社で、経営コンサルティングを手がけるブリングアップが、共同で開発した。

　サイボウズの青野慶久社長は、開発の動機をこう語った。「当社自身が取り組んでみて分かったことだが、内部統制で難しいのは、作成した文書に基づいて実施する業務の記録や改善といった日々の作業。これらを簡単に実施できるツールの開発を目指した」。

　ガンマエンジンFCの基本的な機能は、「業務技術書」や「業務フロー図」として記述した文書ファイルの記録状況や更新履歴の管理、RCMを作成するためのテンプレートの提供、文書に対する利用者の操作ログの記録やアクセス管理など。利用者はWebブラウザ上から、各種の文書にアクセスしたり更新したりできる。文書ファイルや更新履歴情報、利用者の操作ログ情報は、ガンマエンジンFCのデータベースで一元管理する。

　サイボウズのグループウエア「サイボウズOffice」や「同ガルーン」との連携機能も、特徴の一つ。ガルーンの個人用ポータル画面にガンマエンジンFCの文書管理画面を組み込んだり、ガンマエンジンFCで文書変更作業を実施したことを、グループウエアの画面上に通知するといったことが可能だ。

　ガンマエンジンFCの価格は、導入コンサルティング・サービス込みで年額500万円（2年目以降は100万円）。2007年中に50社以上の導入を目指す。