米Microsoftは3月14日(米国時間),オンライン・サービス「Xbox Live」のWindows版を「Games for Windows Live」という名称で開始する計画を発表した。現時点の開始予定日は2007年5月8日で,Xbox向け大ヒット・ゲーム「Halo 2」の「Windows Vista」版もリリースされる。

 MicrosoftのXbox事業担当副社長であるPeter Moore氏は,「5年前に構築を始めたXbox Liveが,現在オンライン・ゲーム界の基準となっている」と述べる。「Xbox LiveをGames for Windowsに広げることで,2つのメリットが得られる。まず,オンライン・ゲームに対して情熱的な2つのコミュニティを連携できる。そして,ゲームと音声によるシームレスなコミュニケーションを以前から望んでいたパソコン・ゲーマーに,優れたオンライン・サービスを提供できる。こうして,誰もが恩恵を受けられる」(Moore氏)

 Microsoftが実行しようとしている取り組みは,確かに画期的である。Xbox Liveというオンライン・ゲーム・サービスをWindowsユーザーにも提供しようというのだ。つまりXbox Liveの現行会員は,ユーザー名に相当する「ゲーマー・タグ」や評価,成績などの関連情報をWindows環境でも利用可能となり,今後Windows版およびXbox 360版ゲームの両方で成績を上げたり称賛を集めたりできる。Windows向けゲームとして最初に登場するWindows Vista版Halo 2などは,Windows Vistaユーザー同士で対戦ができる。将来リリースされるゲームは,Windows VistaとXbox 360間のオンライン対戦も可能となり,これまで不可能だった大規模なクロス・プラットフォーム統合が初めて実現する。

 両サービスは接続されるので,Games for Windows Liveの料金はXbox Liveと同額だ。「Xbox Live Silver」会員は,無料でゲーマー・タグ,共通ゲーム・スコア/プロファイル,シングル・プレーヤ向け成績管理,テキスト/音声チャット,オンライン・プレゼンス機能付き友人リスト,パソコン専用のマルチ・プレーヤ機能が利用できる。「Gold」会員になれば,Silver会員の全機能に加え,友人とのマルチ・プレーヤ対戦,マルチ・プレーヤ向け成績管理,クロス・プラットフォームでのゲーム・プレイが,WindowsおよびXbox 360の両環境で利用可能となる。

 Windows Vista用Halo 2に加え,Microsoftは2007年6月に新作ゲーム「Shadowrun」をWindows VistaおよびXbox 360の両環境で出す。Shadowrunによって,初めてWindows VistaとXbox 360のユーザーの完全なオンライン対戦が実現する。各ゲームには,最大最大16人のプレーヤが参加できる。一般向けゲームとしては,Microsoftが2007年後半にクラス・プラットフォーム環境で対戦可能なWindows Vista版「UNO」の出荷を計画している。UNOは,既にXbox 360版が存在する。