3月18日にスタートした首都圏の私鉄・バス共通の電子マネー・サービス「PASMO」で、東京都交通局の都営地下鉄で使っている発売機のプログラムにバグが発見された。同局は65台の全券売機を同日午前11時に停止。PASMOの運営会社パスモによると「19日の始発までにプログラムを修正する」という。

 問題が発生したのは18日午前8時55分。都営地下鉄・光が丘駅の発売機で磁気の定期券をPASMOへと切り替えようとした利用者に対して、料金を請求せずにPASMO定期券を発行してしまった。「システム処理のあるタイミングで極めて希に発生する事象」(パスモ)という。

 この問題を受け、同型の発売機を利用している7事業者が合計で450台の自動発売機を一時停止したが、最終的には都営地下鉄固有の問題であることが分かった。

 一方、東京メトロ(東京地下鉄)の豊洲駅から18日午前、利用者に経路が間違ったPASMO定期券が発売されてしまう事象が報告されてきた。しかしこちらは18日午後8時の時点で「問題の再現性がない」(パスモ)ため、パスモなどがシステム・ログの分析を進めるとともに、東京メトロの74台の全発売機に係員を張り付け監視を続けている。

 なお、18日の始発から調整状態となった、東京メトロの一部のPASMO発売機の問題と今回の都営地下鉄の不具合は関係がないという。