米Cisco Systemsと米WebEx Communicationsは,CiscoによるWebExの買収について最終合意に達した。両社が米国時間3月15日に明らかにしたもの。Ciscoは1株当たり57ドルの現金で株式公開買付を実施し,WebExの発行済全株式を取得する。買収総額は約32億ドルとなる。両社の役員会は買収を承認しており,取引は2007会計年度第4四半期(2007年5~7月期)に完了する見込み。

 WebExは,業務用コラボレーション・ソフトウエアの機能をオンデマンド・サービス化し,会員制で提供する企業。インターネット経由でリアルタイムまたは非同期なデータ交換や,文書共有,共同作業などの機能を,サービスとしてのソフトウエア(SaaS:Software-as-a-Service)として利用できる。1995年に設立し,2000年7月に株式を公開した。従業員数は2200人弱。2006年の売上高は3億8000万ドルだったという。

 取引完了後,WebExはCiscoの開発部門に統合される。現在WebEx最高経営責任者(CEO)のSubrah S. Iyar氏は,Cisco最高開発責任者(CDO)のCharles H. Giancarlo氏の指示を仰ぐことになる。

 米メディア(internetnews.com)によると,買い取り価格の1株当たり57ドルは,3月14日のWebEx株式終値46.20ドルに23%のプレミアムを上乗せした金額という。

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