一番人気のアカカンガルー「ハッチ君」の配信映像。餌を食べる様子のほか、寝床で寝ている姿も見られる
一番人気のアカカンガルー「ハッチ君」の配信映像。餌を食べる様子のほか、寝床で寝ている姿も見られる
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ペンギンが巣の中で遊ぶ姿や卵を暖める姿を中継
ペンギンが巣の中で遊ぶ姿や卵を暖める姿を中継
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須坂市動物園飼育技術員の小林 正和氏
須坂市動物園飼育技術員の小林 正和氏
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 長野県須坂市須高ケーブルテレビアットネットホームは2007年3月15日、3者が共同で実施している動物園の映像ライブ配信「デジタルアニマルパーク」について、これまでの成果と今後の事業計画を発表した。これによると、ライブ映像配信を開始して以来、2年間で来園者は3倍になったという。今後はライブ配信用のカメラの台数を現在の17台から22台に増やし、コンテンツの拡大、充実を進める計画だ。

 「デジタルアニマルパーク」は2005年3月に3者が共同で始めたもの。長野県内の須坂市動物園のカンガルーやペンギンなど12種類の動物のおりや獣舎の中に計17台のライブカメラを設置し、動物が餌を食べる様子や寝姿、卵を暖める様子などをインターネット経由で24時間配信する。配信した映像は、須高ケーブルテレビをはじめ、アットネットホームと提携するケーブルテレビ局のインターネットユーザーが無料で視聴できる。

 発表会では、須坂市動物園の飼育技術員の小林 正和氏がこれまでの経緯や動物園の来園者の反応を報告。ライブ映像を見て同動物園に興味を持ち、地方からも訪れる人が増えたこと、来園者から「映像を見ているよ」と声をかけられることで、飼育技術員のやる気も高まり、園内の企画に結び付いていることなどの効果を強調した。

 これまでの成果を受け、今後はライブカメラの設置台数を22台に増加。映像を配信する動物も16種類に増やす。中にはアライグマやフクロウなど夜行性の動物も含まれており、昼間の動物園では寝てばかりの動物たちが夜中活動している様子を見られるようになるという。また、一部の映像については、2007年4月から須坂市のホームページを介して一般のユーザーにも公開する。