米Red Hatが米国時間3月14日,サーバー向けLinuxディストリビューションの新版「Red Hat Enterprise Linux 5(RHEL5)」の提供を開始した(関連記事その1その2)。同時に,ミッションクリティカルな業務に使うサーバー向けディストリビューションである「Red Hat Enterprise Linux 5 Advanced Platform」の提供も始める。

 RHEL5は,仮想化機能の強化を図った。「Red Hat Network Satellite」を利用すると,ゲスト環境のEnterprise Linuxを検出して一元管理が行える。仮想化環境に対応した更新管理,プロビジョニング,監視用のモジュールを備え,「1000個もの仮想化システムを単一システムと同様に管理できる」(Red Hat)。

 さらにRed Hatは同日,特定用途に合わせた3種類のソリューション製品「Red Hat Datacenter Solution」「Red Hat Database Availability Solution」「Red Hat High Performance Computing Solution」の提供も開始した。

 米メディア(CNET News.com)によると,RHEL5の主な強化点は以下の通り。

・「Intel Xeon 5500」(開発コード名は「Clovertown」)などのクアッドコア(4コア)プロセサへの対応

・デスクトップ・ユーザー向けの3次元グラフィックス機能および,ノート・パソコンの画面開閉に応じたスリープ/レジューム機能

・ファイル・システムの最大サイズを16Tバイトに拡大(「Red Hat Enterprise Linux 4」は最大8Tバイトだった)

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■変更履歴
RHELの強化点として「最大ファイル・サイズを16Tバイトに拡大」としていましたが,「ファイル・システムの最大サイズを16Tバイトに拡大」の誤りでした。お詫びして,訂正します。 [2007/3/17 23:57]