ジャストシステムは、XMLアプリケーション開発環境とクライアント実行環境をまとめた「xfy Enterprise Edition 1.5」を、3月23日に発売すると発表した。同製品は、データベースや各種文書ファイル、電子メール、WebサービスなどのXMLデータを統合して、表示・処理するフレームワーク。DB2やOracle 10gと連携するモジュールを用意するほか、今秋までにLotus Notes/Dominoにも対応する。基幹業務システムとの融和性を強調している。

 価格は「xfy Enterprise Edition 1.5」(1サーバー・50クライアント)が787万5000円。データベースとの連携モジュール「xfy Adapter 1.5 for DB2 9」、「同Oracle Database 10g」がそれぞれ105万円。

 ジャストシステムの2007年4月~12月期の営業利益は、前年よりも12億1600万円ほど損失がかさみ、34億2900万円の赤字。その多くがxfy事業の先行投資としており、足下は決して明るくなかった。そうした中、今回発売したxfy 1.5はジャストシステムにとって、待ちに待ったエンタープライズ商材だ。「決算前で来年度の目標値を具体的には明かせないが、xfy事業で数十億円の売り上げを期待している」と浮川和宣社長は話す。

 エンタープライズ商材であるだけに、xfyの国内販売はパートナ企業との協業が中心となる。「現在、パートナは全世界で40社と契約にこぎ着けている」(ジャストシステム)としているものの、パートナの具体的な名前は発表しなかった。契約内容について、詳細を詰めている最中としている。協業相手が大手システム・インテグレータにせよ、コンサルティングファームにせよ、ソリューションの中身が大きな意味を持つ。内部統制やエンタープライズ・ダッシュボードといった具体的な内容で、他社製品を使ったソリューションと比べて、どれだけ優位性を打ち出せるのか。その提案力が普及の鍵となりそうだ。