ビデオ会議システムを開発するポリコムジャパンは3月14日,リアプロ方式のHD(High Definition)テレビを使うビデオ会議室製品「Polycom RPX HD」を発表した(写真)。
同製品は従来のビデオ会議システムと異なり,テーブルやイス,ライトなどを含めて商品化した点が特徴。天井や壁もポリコムが設計したものを設置し,ビデオ会議に最適な照明と音響を実現するという。会議室の家具やカーペットの色,イスの生地などはユーザーが選択できる。
価格はオープンだが,実売価格は「数千万円から」(ポリコムジャパン)。米国では既に出荷済みで,日本では2007年後半に発売する。同社では同製品のショールームを東京都内に開設する予定。
Polycom RPX HDは4名から28名まで,会議の参加人数に合わせて6タイプを用意する。HDテレビの解像度は720pで,2枚または4枚を組み合わせたスクリーンが設置可能。2枚の場合は横幅が243cm,4枚の場合は488cmとなる。
カメラは小型の3CCDカメラをテレビのスクリーンに埋め込んだ。これにより「利用者はカメラの存在を意識せず,相手の目を見ながら自然な会話ができるようになる」(同)。ビデオ動画の圧縮方式はH.264に対応。HDテレビ2枚では合計10Mビット/秒,4枚では合計20Mビット/秒のビットレートで動画を送受信する。また,他のビデオ会議システムと接続でき,その際は低いビットレートの利用が可能。
ポリコムジャパンによれば,同製品の導入により「出張費の削減のほか,コミュニケーションの効率化が図れるようになるはず」としている。
なお,Polycom RPX HDのようにビデオ会議室をパッケージ化して売る商品は「テレプレゼンス」と呼ばれ,日本ヒューレット・パッカードやシスコシステムズも製品化している。