シマンテックと日本ネットワークアプライアンスは、両社が協業して提供している電子メールのアーカイビングソリューションの販売強化に乗り出す。既に欧米では販売実績を上げているが、日本では知名度が伴わず出遅れていた。日本でも、企業が外部から電子メールの開示を求められたり、訴訟時に証拠物件として利用したりするケースが増えている。こうした動向を受けて、拡販のため日本でもパートナーの支援やマーケティング強化に動く。

 2社が協業で提供しているのは、シマンテックの「Enterprise Vault」とネットアップのストレージ製品による電子メールアーカイビングソリューション。メールの長期保存をはじめ、改ざん・削除を防止したり、特定のメールを迅速に検索・監査したりする機能を提供する。

 販売強化策として、2社が持つパートナーの営業担当者やSEへの認知度を上げるべく、セミナーを通じて先進事例などを紹介するマーケティング活動を強化する。ネットアップの場合、2006年度は社内外のイベント10回を使って、電子メールアーカイビングのセミナーを実施しており、来年度はさらに回数を増やす。

 潜在顧客をパートナーに紹介して、商談のリード開拓も強化する取り組みも始める計画だ。Enterprise Vaultやネットアップ製品のパートナーに、マイクロソフトのExchange 2007を手がけているパートナーを紹介して協業を促す。また、シマンテックとネットアップの共催、または2社がそれぞれパートナーなどと共催するパートナーを通じて潜在顧客を集め、テレマーケティングの結果をパートナーに引き渡す体制を構築する考えだ。