日本エフ・セキュアは,電子メールとWebアクセスをウイルスから守るためのゲートウエイ・ソフト「F-SecureアンチウィルスLinuxゲートウェイ」の新版Ver2.30を,2007年3月8日に出荷した。Linux上で動作する。価格は,25ユーザー11万7000円(税別)から。開発会社はフィンランドF-Secure。

 この製品は,アクセス透過型プロキシ・サーバーの形態で動作するウイルス対策ソフトである。プロキシとして用意しているアプリケーション・プロトコルは,Webアクセス用のHTTP,メール送信用のSMTP,メール受信用のPOP3,ファイル転送用のFTP,の4種類。ウイルス対策に加え,プロトコルごとにアクセス制御などのセキュリティ機能を持つ。

 透過型プロキシとしてアプリケーションを実装しているため,既存のネットワーク環境やサーバー環境の設定を変更することなく利用できる。例えば,電子メールの場合,メール・クライアントと各種メール・サーバーの間の通信経路にプロキシを設置した場合でも,ユーザーは既存のSMTPサーバーやPOP3サーバーを指定してそのまま使い続けられる。既存のプロキシと組み合わせて多段プロキシとしても利用できる。

 新版での主な強化点は,プロキシのプロセスが停止した場合や過負荷時にプロセスを自動的に再起動する機能を付けたこと,メール・アドレスやドメインごとにウイルス対策やスパム対策など使用する機能を定義して使い分けられるようにしたこと,HTTPのKeep-Alive接続を可能にして同一ホストからの連続データ転送を高速化したこと,の3点である。

 稼働OSは各種Linux。Red Hat系のインストール・パッケージであるRPM形式と,汎用のTARボール(tar.gz)を用意している。