住商情報システムは3月7日,ピア・ツー・ピア(P2P)技術を使ったファイル交換ソフト「Share EX2」(以下,Share)によりインターネット上に流出したファイルを追跡できるソフトの提供を開始した。「Winny」同様に情報漏洩事件が増えているShareネットワークを介して拡散したファイルが、どのShareマシン上に存在しているかを突き止められる。

 提供するのは,米eEye Digital Securityが開発する「Retina Sharebot」。ファイルが保存されているマシンのIPアドレス、ポート番号、ファイル名などを特定する。個人でもファイルの流出状況が確認できる。判明したIPアドレスからドメイン名を逆引きすれば、インターネット・サービス・プロバイダ(ISP)や企業名を特定し、ファイルの回収を相談することも可能になる。

 Retina Sharebotには、「Personal Edition」と「Professional Edition」がある。Personal Editionは個人向け製品で、同時接続できるマシン数が40台までに制限される。Professional Editionは、法人向けで同時に6万5535台のマシンを接続できる。同時接続できるマシン数が多いProfessional Editionの方が、流失したファイルを短時間で見つけられる。

 Personal Editionは個人が利用する場合は無償。Professional Editionは、住商情報が販売する脆弱性検査ツール「eEye Retina」(100IPパックが110万2500円)のユーザーに無償で提供する。