NTTコミュニケーションズ(NTTコム)は,社内ネットワークに不正な端末を接続されるのを防ぐ検疫ネットワーク機能などをASP(application service provider)型で提供する新サービス「VPNセキュリティ」を3月7日に開始すると発表した。

 VPNセキュリティは,NTTコムのエントリーVPN「Group-VPN」上で利用できる。「VPNセキュリティ 検疫ネットワーク」と「VPNセキュリティ PCパトロール」の二つのサービス・メニューがある。

 前者は,文字通り検疫ネットワーク機能を利用できるもの。NTTコムがVPN上に設置したポリシー・サーバーで,端末の接続の可否を判断する。このサーバーには仮想化技術を活用。設備を複数企業で共用するものの,ユーザーはそれぞれ独立してポリシーを定められる。

 この仕組みにより,初期費用や利用料金は比較的安価に抑えられている。初期費用は,サーバーの設定工事費とユーザー拠点に設置する「検疫BOX」の工事費の合計で2万1000円から。利用料金は,「検疫ネットワーク利用料金」が1クライアント当たり月額735円から,「検疫BOXレンタル料金」が同5985円から。さらに接続するVPNごとに月額7350円が別にかかる。

 一方,後者のPCパトロールは,企業内のパソコンがセキュリティ・パッチを正しく適用しているかなどの情報を,VPN上のサーバーが日ごとに収集し,管理者向けにレポートを提供するサービス。

 初期費用はサーバーの設定工事費として1万500円かかる。利用料金は1クライアント当たり月額525円。主に100クライアント以上のまとまった台数を検査したい企業には,1クライアント当たりの料金を割り引いた定額型のメニューもある。接続するVPNごとに月額7350円が別途必要。

 検疫ネットワーク,PCパトロールともに,当初はGroup-VPNでしか利用できないが,NTTコムはほかのVPNサービスでも順次提供する予定だ。