ワームが混入している恐れのある「P-2500」
ワームが混入している恐れのある「P-2500」
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 セイコーエプソンは2007年3月6日、静止画や動画、音楽などの再生が可能なフォトストレージ機「Photo Fine Player P-2500」の一部にワームが混入していたと発表した。ユーザーにウイルス対策ソフトでの検査・駆除を呼びかけるほか、希望者に対しては無償交換を実施する。2006年10月26日の発売以降、現在までに出荷済みの3029台が対象となる(発表資料)。

 ワーム混入の恐れがあるのは、きょう体底面に記載の「G9HZ」で始まる製造番号が「G9HZ000001」~「G9HZ003029」のもの。対象製品のユーザーからは、電話(0120-925948)で交換を受け付ける。「感染経路から対象となる製造番号を特定できており、これ以外の製造番号の製品についてはワーム混入の危険はない」としている。

 混入している可能性のあるワームは「W32.SillyFDC」「WORM_DELF.EFF」「W32/USBAgent」「Worm.Win32.delf.aj」などと呼ばれるもの。Windows 95以降のOSで動く。リムーバブルドライブから侵入し、Windowsに標準で入っている電卓ソフト(calc.exe)などに偽装して自分自身を複数のドライブに複製しようと試みる。ただし、ウイルス対策ソフトメーカー各社によると危険度、感染力ともに比較的低いという。

 エプソン販売の広報によると、ワームは製造工場で製品を組み立てた後、検査する際に混入したもよう。「検査工程にはWindowsのパソコンを用い、メモリーカード経由で製品に検査用プログラムを入れて検査している。この検査用パソコンがワームに感染しており、メモリーカードを介して製品にワームが入り込んだ」という。なお、検査用パソコンにワームが混入した経緯については「現時点では判明しておらず、調査中」としている。