トレンドマイクロは2007年3月5日、迷惑メールを受信する量を削減できるソフト「Spam Prevention Solution」を発表した。このソフトは、サーバー向けメールセキュリティソフトの新版「InterScan Messaging Security Suite 7.0」用のオプションとして提供する。迷惑メールを受信する前にブロックすることで、メールサーバーの負荷を減らせる。
Spam Prevention Solutionには大きく3つの機能がある。(1)迷惑メールを送る前準備であるメールアドレス収集攻撃の防止(2)InterScan Messaging Security Suite 7.0のコンテンツフィルタリング機能が迷惑メールであると判定したメールを一定時間内に送信してくるマシンからの接続ブロック(3)ブラックリストを基に迷惑メールを送信しているマシンからの接続の拒否、である。このうち(1)と(2)が新機能で、機能名を「IP Profiler」と呼ぶ。(3)の機能は「IPレピュテーション」と呼ぶ。これまでも提供していた「Network Reputation Services」と同じ機能で、メールを受信したらトレンドマイクロのサーバーを参照し、ブラックリストならば受信を拒否する仕組みだ。
「ある米国ISPの例では、Spam Prevention Solutionを使って、迷惑メールを送信するマシンからの接続要求の7割程度を拒否している」（エンタープライズマーケティンググループ プロダクト プロダクトマーケティングマネージャー 網野順氏、写真）。大量の迷惑メールを受信することによって、メールサーバーがダウンしたりメールの送受信が遅延したりする事態を防げる。
Spam Prevention Solutionの機能で接続拒否されずに送信されてくるメールは、InterScan Messaging Security Suite 7.0のコンテンツフィルタリング機能が迷惑メールかどうか判定する。コンテンツフィルタリング機能で迷惑メールを正しく判定する割合は同社の試験では95％程度だという。
InterScan Messaging Security Suite 7.0の主な新機能は、複数サーバーのポリシーやログを1つの管理コンソールで管理可能になった点と、圧縮ファイルの中を検査して危険なファイルを判断する機能を備えた点である。
価格はInterScan Messaging Security Suite 7.0が29万2500円より（50メールアカウント）、Spam Prevention Solutionが14万円より（50メールアカウント）。
